コラム

処分に困るカーペットやラグの芯!竹・プラスチック芯をノコギリで刻むのは困難

お問い合わせで「カーペットに入っている芯の捨て方について」、「芯棒の処分の仕方を教えてください」、「芯は入っていますか?」等のご質問やお問い合わせが多数あり、独自に調べてみました。

いろいろネットで調べているとあることに気付いてびっくり。たくさんのショップ様がありますが敷物類に芯棒を入れて販売していることに驚きました。

捨て方や処分の前にこの「芯」はカーペットを支える大事な役割であり、竹や紙も大事な資源なのにどうしてこんなに悪者になるのか・・・

「足で踏みながら折ってください」、「ノコギリで切断してください」などの記載が多いのでノコギリで刻んで捨てる方法をやってみました。

スタッフ原田
スタッフ原田

今回は当店の工事部にいる床の職人さんの清原さんにラグやカーペットの中にはいっている芯の予期せぬ処分方法について聞いてみました。有名なホテルの客室やフロントのカーペットを施工した40年以上のキャリアを持つすごいひとです。

ご注意!以下のことはお控えください

カッターでのカット

スタッフ原田
スタッフ原田
カッターで切ることは有効ですか?紙芯なら私でも出来そうですが。
床職人:清原
床職人:清原

我々職人でも芯棒をカッターで切りません。何故しないか?危険だから絶対にしません。刃の入射角度や刃の長さを間違えたりすれば刃が折れて飛んでくる可能性も。この方法は職人でもめんどくさがり屋さんか見習いです。

慣れない人ほど「刃を長く出す」、「切れ味が悪くなると力を入れる」です。プロほど刃を短く、頻繁に刃を折ります

カーペットの芯を踏んで折る

スタッフ原田
スタッフ原田

男性の方なら腕力がありますが私たちのような女性の場合でも「踏んで折る」で大丈夫ですか?

床職人:清原
床職人:清原

私たちでも竹以外は、基本的には踏んで折り曲げますが、縮小させることが目的なので切断まではしません。注意点は、てこ(梃子)の原理というかコツを知らないと転倒事故の可能性も考えられます。
やはり「処分のために刻む」ならノコギリが比較的マシだと思います。

ダンボール(紙)タイプの芯なら浴槽にお湯を入れてその紙芯をふやかせば比較的簡単に折ることができると思います。

スタッフ原田
スタッフ原田

なるほど!ダンボール(紙)芯をお湯で柔らかくすれば私でも出来そうです。その他は、やはりノコギリでの切断しかないようですね。他に切断する方法としてよい知恵はないですか?

床職人:清原
床職人:清原
ちょっと待ってくださいね。私たちなら電動工具や専用の粉砕機を使いますがこのお話は一般家庭向けの場合で、予期せぬ処分の方法ならどのように切る(切断)ですね?でしたら手動の中でもノコギリ一択です。それでも危険性が0ではないですよ。
スタッフ原田
スタッフ原田

すいません。推薦ではなくてあくまでも予期せぬ処分の方法でした。清原さんありがとうございました。
ここからは私自身がノコギリで紙芯、プラスチック芯、竹芯を切ってみて誰でもどこでもできるのかやってみます。

まとめ
  1. 【カッターは危険:非推薦】刃が折れて飛んでくる可能性や手元が狂えば指に大けがをする
  2. 【足で折るも危険:非推薦】コツが必要で素材によっては折った瞬間に破片が飛び散ることも。
    ダンボール(紙)タイプの芯ならお湯に浸して柔らかくすれば比較的簡単に折ることが可能。
    ※紙の種類によって吸水しないものもあります。(ふやけない)
  3. 【ノコギリでも危険性0ではない】道具を使うので手元が狂えば指に怪我をする恐れが。

ラグ類を購入する前に販売店に芯の有無を確認すること。処分費を負担してくれるのか引き取ってもらえるのか確認しましょう。

「知らなかった」ではなく「知っておく」が大事です。

ノコギリを使って切断に挑戦!

  • 紙型の芯棒をノコギリでカット
  • プラスチック型の芯棒に挑戦
  • 竹竿型の芯棒をカット
  • 結論
スタッフ原田
スタッフ原田
ここからは私自身が回収してもらえる大きさまで切断してみます。
画像の品質が良くないのは私が撮影したからです。ごめんなさい!

※お住まいの地域の回収方法がことなります。今回は当店の物流倉庫のゴミ回収の指針に従って処分します。プラスチックや竹素材の廃棄は事前に確認済みです。

  1. カッターでの切断」は、紙型芯棒しか切れないので除外しました。また職人さんのアドバイスで「カッターはダメ」と指摘もありました。
  2. 「足で踏みながら芯棒を折る」は、足に挟まる、プラスチックなら破片が飛び散るなど危険なので除外いたしました。
  3. ノコギリ(工具)を使用して切断 ※工具類の使用は必ず専用の手袋をご使用ください
  4. 切断する長さは20cm。家庭用のゴミ袋に入る大きさです。
  5. 身長:163cm 性別:女性 工具類の扱いには慣れていない。
    今回は私だけですべて切断から廃棄までやってみました。(実は挫折しました)

紙の芯をノコギリでカットしてみました!

3種類の紙素材の芯棒(直径:4cm 直径:5cm 直径:10cm)

上から【直径:4cm】、【直径:5cm】、【直径:10cm】、長さはすべて2mです。

直径:約10cm×2mの芯棒だけでも重量があります
家庭用ゴミで廃棄できるように8等分(20cm)にカット

切断したのはラグやカーペットの芯棒として一番流用されている直径が約5cmタイプです。ノコギリで切断し始めて3つ目あたりから少しきつくなってきました。女性だけかもしれませんが、正直に申しますとノコギリなど「工具」を使用する時点で憂鬱な気分に。

しかも圧縮された紙なので硬く頑丈で、ノコギリを引いても「重い」です。

2mの芯棒を8等分に切断

2mの芯棒を8等分するために7回切断。右利きなので右手でノコギリを使用していましたが腕の負担が半端ないです。また、芯棒が短くなってくるほど切断しにくく時間がかかる。

カット後のゴミ

実際はもっと切りカスは多いと思います。床を養生してその上で切断しましたが、結構な範囲までカスが散らばっていました

スタッフ原田
スタッフ原田
紙型の芯棒を切断して感じたことは腕力とコツが必要。
  1. 【腕力がいる】紙素材ですが結構な腕力がいるので、可能なら男性か工具の扱いに慣れた人にお願いした方が良い
  2. 【床の養生が必須】室内での作業に関わらず床を養生しないと切りカスが相当な範囲に散らばる。屋外ならご近所さんとのトラブルや苦情など大変なことに!
  3. 【コツがいる】芯棒の長さが短くなってくると固定させにくくノコギリを扱うのにコツがいる

関係のないお話ですが、この撮影後に昼食にしました。午後からも体力が必要だと思いスタミナラーメンを食べに行ったのですが、ノコギリの影響のせいかお箸を持つと先が「プルプル」と震えてメンマをつまめませんでした。

プラスチックの芯に挑戦!

直径約2.5cm×2mのプラスチック型芯棒

プラスチック素材なので女性の私でも片手で扱えるほど重量は軽いです。

プラスチックなのでゴミの分類が地域によって異なってきます。
折ってみました

よく見かける「折って処分してください」のように折ってみました。感じたことは折る前に「なんだか怖い」と感じ保護メガネを着用して作業しました。※破片が飛散する可能性があるので目の保護に保護メガネを着用しました。

芯を「足で踏みながら」と「膝で折り曲げる」の2パターンで行いましたが、当店からのアドバイスとして危ないのでお控えください。怪我をしても自己責任になります。どうのように危険なのかはここでは割愛します。

折ると袋を突き破る

この「折れ方」はコントロールできない為、折った先が鋭利になります。この状態でもゴミ置き場で捨てれますか?もし他のゴミ類と混ざると廃棄物の液体など漏れてきますね。
「折って処分してください」に従うと他の人も迷惑になる可能性も。

ノコギリで切断開始

プラスチック型芯棒はフローリングの上で切断しました。理由は…切りカスに悩まさせることに。

切断後のカス

なぜフローリングの上で切断したかと申しますと切りカスのバリ(不要な突起)が凄くて服やカーペットに付くと取れにくい!これだけでストレスでした。掃除が大変なのでフローリングの上での作業に切り替えました。

廃棄できるように8等分(約20cm)に切断します

軽い分、腕力はそこまで消耗しなかったので8等分に分けることができましたが、軽いので芯棒を安定させれないので切断させにくいデメリットも。

スタッフ原田
スタッフ原田
腕力の消耗は軽減。切りカスの問題と切断にコツも必要!
  1. 【比較的軽い】軽くて扱いやすかったのですがここに落とし穴が。軽いので芯棒を安定させれないのでノコギリで切断させにくい。
  2. 【先がとがっていて危険】折ってもそこが鋭利なのでゴミの袋に入れても突き破ります。常識的にこの状態でゴミ捨て場には捨てませんよね?
  3. 【床の養生が必須】紙型の芯棒でもお伝えしましたが、カスのバリ(不要な突起)が凄いのでいたるところにまとわりつきます。室内での作業に関わらず床を養生しないと後片付けが大変。屋外ならご近所さんとのトラブルや苦情などもっと大変なことに!
  4. 【自己責任】当店からのアドバイスはプラスチック型の芯棒は折らないでください。ノコギリを使用するかやむを得ず折るなら自己責任で。

竹の芯をカット!

スタッフ原田
スタッフ原田
結論から申し上げますと1回(20cm)だけ切断しましたが、硬くて重くすべてを切ることが不可能なので挫折いたしました。ここまでお読みになった方には申し訳ございません。ご迷惑をお掛けするのでここでページを閉じてくださってもかまいません。本当にごめんなさい
3種類の竹竿を用意

【直径:約1.5cm】、【直径:約2cm】、【直径:約3.5cm】の竹竿の芯棒です。どうやら竹の太さはカーペットに長さや大きさに関わらずランダムに差し込まれているようです。
一番細いもので約1.5cm前後、太いもので直径4cmなんて竹もありました。

とにかく太いくしなやかで頑丈

竹に触れていて気付いたことがあり、それは反発力と弾性力が群を抜いています。乾燥しているにもかかわらずこのしなやかさは・・・すでに手強い感じで嫌な予感がします。

竹竿を切断開始

対処法として「ノコギリでの切断」なので、一番の脅威として直径3.5cmの竹を選びました。長く硬く直線的なベクトル感を出しつつも竹本体は歪なカタチです。

私のミスですが、竹を旋回させる際に先端が天井に当たってしまい穴が開きかけました。幸い大丈夫でしたがスタートから悪い方向に。

室内で竹をカットする場合は先端が壁や天井、家具類に当たらないようにしないと傷や破損の原因になります。また、屋外で作業する場合は、人のいない場所を確保してカットしてください。
通行人に当る可能性や背の小さいお子様だと顔に直撃してしまい大きい事故になりかねません。

切断完了

ここで挫折しました。実は途中でノコギリの切れやすい角度と引く速さに気付き道具を使う楽しさを習得しました。にもかかわらず残りを切り続けることは不可能です。これは普通に非現実的なことで、カーペットを買って中にこんな図太い竹竿なんて入っていたら最悪ですね。「ノコギリなどでカットしてください」なんて無理です。

スタッフ原田
スタッフ原田
竹は挫折したので清原さんに残りを切ってもらいました。本当にすいません・・・
床職人:清原
床職人:清原
横で見ていて心配だったけどノコギリの使い方がうまくなったね。竹はちょっと・・本当にみなさんノコギリで切ってるの?
関係ないから知らんけど・・
結論

初めから入っていなければよい!

すでに入っていて手元にある場合は自己責任・・。地自体に相談して処分できる状態にする、近くの木材店に持ち込んでカットしてもらう、販売店に連絡して引き取ってもらう、物干しざおにつかうなどしかありません。

ラグまたはカーペットを購入する前に知っておかなければいけない事項です。販売店が廃棄品と記載していなければ商品の一部であり、廃棄品なのか処分するのかは購入者様の選択になります。

紙・プラスチック・竹を切ってみて分かったことですが本当に大変です。

  1. 切る際に養生など準備が大変
  2. 切っても余計なゴミや掃除など手間が増える
  3. ゴミ袋を突き破ると意味がない
  4. 労力と時間がかかる
スタッフ原田
スタッフ原田
最後にちょっとだけPRです。当店で購入されたラグやカーペットに芯棒は入っておりません。包装紙以外(商品の説明書やラベルは除く)に処分する必要がございませんので安心してご購入下さいませ!
芯棒無し
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